Kioku

記憶の記録

妖怪

アパレル会社Xで働いていた人達(特に上司達)本当に本当に本当に本当に・・・ロクな奴が居なかった。

社内不倫していた上司。

若い男性社員や歳上の上司を誘惑してホテルへ行った。と自慢していたおばさん店長。

職場の悩みを色々と相談したら「聞かなきゃ良かった」と耳を疑う事を言い放った上司。

販売員にセクハラまがいの事をして地方へ飛ばされた上司などなど…

そんな会社に私も働いていた事が今となってはとても恥ずかしいと心から思う。

今言える事はそれぞれ会社も偏差値みたいな物があり、会社の意識や空気や雰囲気に合う人達が自然と集まるって事。

ロクな奴しか集まらない会社はそういう程度の会社だって事だ。

アパレル会社Xでたった数年間勤務して退職した後、出世した人達を私は数人知っている。

そう言う人達は当人でも気づかない無意識な感覚が

「自分はこの会社は合わない」って思わせたんじゃないのかなぁ・・・って今となっては思う。

・・・と言う事は10年以上アパレル会社Xで働いた私は低レベルでロクではない人間だって事になる。それだけは事実だ。

それは他のアパレル会社へ転職した時に痛い程思い知る事になる。

仕方ない事なのだ。

 

 アパレル会社X時代の人間で私にはどうしても今になっても赦せない奴が一人居る。

もう仮の名前すら付けたくないから「妖怪」にする。

妖怪は私よりかなり年上の女性先輩だった。

その妖怪とは一緒に仕事をした事はないが、妖怪と一緒に働いていた部下がトイレで

妖怪の悪口を言ってブチ切れていた話を人づてで何度か聞いた事がある。

妖怪は人によって態度を変える最低な奴だった。

どうやら私の事は気に入らなかったらしく、嫌味を言われり意地悪な事をされたりもした。

私よりも仕事が出来る後輩に対しては低姿勢で接していた事に凄く違和感を感じた事もある。

一時期、私は妖怪やその他大勢の先輩達、同期と混ざってエリア統括マネージャーをしていた事がある。

その中には私と同期の人が二人(亀井・仮名、飯田・仮名)いた。

亀井と飯田は妖怪のお気に入りだった。

ある日、統括マネージャー全員で集まって飲んでいた時の事だ。

一番奥の席には妖怪と亀井と飯田達が座り談笑していた。

反対に私は席の端っこに座っていて飲み物とか食べ物の注文などをしていた。

会計の時間になり、一緒に飲んでいた男性の社員が「じゃ、俺が行ってくるわ」と席を立ち、レジへ向かった。

私はメールチェックなどで携帯を見ていたら妖怪に怒鳴られた。

「おいOO!!!(私の名前)何携帯見てんだよ!お前もレジへ行けよ!!!!」

突然怒鳴られたのでビックリして「すみません」と言い男性社員がいるレジへ向かった。

「どうしたの?」とビックリする男性社員さん。

「あの・・・レジへ行かないと怒られるので・・・・」

「そっか・・・色々と大変だね。」

男性社員さんは私に同情していた。

怒鳴られた時、私と同期の亀井と飯田は奥の席に座ってただ申し訳なさそうに私の事をジッと・・・と見ていた。

どうして同期達は妖怪のいる奥に座らせて怒られずに私だけこんな事言われないとならないんだ!!

悔しさと惨めさで泣きそうになり、会計が終わるのと同時に一部の人達に挨拶をして一人先に帰宅した。

一部の人達は言葉にはしなかったが心配そうに私を見つめていた。

今まで妖怪に色々といじわるされてきたがこれだけは今になっても赦せない。

その数年後、妖怪が退職する事になり、お別れ会が行われる事になった。

同期の亀井から私にお誘いの連絡が来たが、会いたくなかったので適当に用事を言って断った。

勿論、妖怪への挨拶のメールもしなかった。